HushTug NOTE レザー オイルとワックスの違いは?8種の皮革手入れ用クリームの種類と特徴

オイルとワックスの違いは?8種の皮革手入れ用クリームの種類と特徴

オイルとワックスの違いは?8種の皮革手入れ用クリームの種類と特徴

2020年07月15日

革のクリームと聞くとクリームの他に、オイル・ワックスなど、いろいろなものを聞いたことがあると思います。中には保革油(オイル)のように同じものを示しますが、呼称が違うだけのものも少なくないです。

今回の記事ではオイルとワックスの違い8種類の皮革手入れ用クリームの種類と特徴について詳しくまとめてみました。

皮革用クリームとは?その種類について

革製品に興味を持ち始めたばかりの方もいらっしゃるかと思いますので、まず皮革用クリームとは一体どんなものなのか、その用途について確認していきましょう。

皮革用クリームとは?

出展:KAWA MAGAZINE

革製品は、使用回数や期間によって少しずつ油分が抜けていきます。また、革が水や汚れの影響を受けて、ひび割れやカビが発生する可能性があるのです。

それを防ぐためには定期的な手入れを行う必要があり、その際に使用するのが皮革用クリームです。

革製品にクリームを塗ると栄養と油分が補給され、しなやかさ・うるおいにより革を保護する役割があります。また、革製品の魅力でもある美しい光沢もクリームによるものです。

クリームタイプ以外に、液状タイプ、オイルタイプ、スプレータイプなどがあります。これは、どんな皮革かによって、保革する方法が異なるためという理由もあります。

例えば、スエードやヌバックは起毛が寝てしまわないようクリームタイプではなくスプレータイプを使用します。

皮革用クリームの種類

出展:RAKUNI

皮革用クリームには大きく分けて以下の3種類があります。

  1. 乳化性クリーム
  2. 油性クリーム(保革油、オイルとも呼ぶ)
  3. 油性ワックス(ポリッシュとも呼ぶ)

この3つに加え、成分は似ているが効果の違いによって分類される呼称が変わってくるものがいくつかあります。

乳化性クリームを細かく分けると更に「デリケートクリーム」と「レザーローション」の2種類に分類すくことができ、油性クリームを細かく見ると「ミンクオイル」「ラナパー」「マスタングペースト」の3種類に分ける事ができます。

ここからは先に上げた8つの分類について細かい違いをご紹介します。

乳化性クリームの特徴と効果

皮革用クリーム

出典;鳥取の社長日記

乳化性クリームは主に油分と水分、ロウで形成されており、人でいう化粧水のような役割を果たしてくれます。革の種類や目的別で数多くの種類があるが全体的に以下の効果があります。

  • 油分や水分、ロウなど(栄養)の補給
  • 革を柔らかくする
  • 汚れやカビを浮かし落としやすくする
  • 艶出し
  • 傷の保護

その中でも目的別に分けた3つの乳化性クリーム「デリケートクリーム」「レザーローション」「シュークリーム」の違いも見ていきたいと思います。

1.デリケートクリーム

デリケートクリーム

出典;BARNEYS NEWYORK

デリケートクリームは大きく分ければ乳化性クリームに分類され、水分・油分・ロウが含まれており、乳化性クリームと成分はほぼ同じになります。

乳化性クリームよりも水分が多く、艶出しの効果をほとんど持たないので、艶を出したくない革に使いやすいクリームです。

また、ラノリンという革を柔らかくする動物性の油分が含まれていることも多くあります。

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ちなみに乳化性クリームやデリケートクリームの使い方は以下の記事で紹介しています。

2.レザーローション

レザーローション

出典;サラリーマンのファッションを考える

レザーローションも大きく分ければ乳化性クリームとなり、その成分も水分、油分、ロウと乳化性クリームとほぼ同じです。

何が違うのかというと、レザーローションの特徴は汚れ落としも兼ねているということ。汚れ落としに特化した製品には劣る部分はあるが、汚れ落としをしながらも保革効果がある乳化性クリームになっています。

その形態は液状のものが殆どで塗り伸ばしやすいものが多くあります。

3.シュークリーム

出展:TAS CLAP

シュークリームは名の通り、靴(革靴・ブーツ・パンプスなど)に使うための専用クリーム。サラッとしていて伸びも良いものが揃っています。

含有成分はロウ・ワックス・水で、乳化性クリームと似ていますが着色できることが大きな特徴です。商品によっては、顔料・樹脂・有機溶剤・アルコールなどが含まれているものもあります。

靴は天候や歩行でダメージを受けやすい分、保革と着色が一度に出来る便利なアイテムです。

乳化性クリームまとめ

呼称成分効果・特徴
乳化性クリーム 水分・油分・ロウ 油分や水分、ロウなど(栄養)の補給し、革を柔らかくする・汚れやカビを浮かし落としやすくする・艶出し・傷の保護など様々な効果がある。
デリケートクリーム 水分・油分・ロウ 保湿効果に特化していてい、革を柔らかくする。無色のものが多く、革製品全般に使うことができる。乳化性クリームよりも水分の含有量が多い。
レザーローション 水分・油分・ロウ 液状になっており、汚れ落としに特化している。革製品全般に使うことができる。

オススメの乳化性クリーム3選

特徴を踏まえた上で、オススメの乳化性クリームを3つご紹介いたします。

1.サフィール ビーズワックスファインクリーム

出典:化ケノ革

サフィールのビーズワックスファインクリームは、靴専用のシュークリームです。乳化性クリームは程よい艶が特徴で、伸びも良いので塗りやすいものになっています。

栄養分も発色剤も天然原料を使用しているため、馴染みやすく革全体に栄養を届けてくれます。伸ばして塗っていっても薄くならず、しっかり色がつきますよ。

原産国がフランスということもあり、どんな色合いにも対応できるようカラーが80色以上あるのも嬉しい点ですね。価格も比較的安価で人気のクリームです。

2.M.モゥブレィ・プレステージ クリームナチュラーレ

出典:化ケノ革

M.モゥブレィ・プレステージクリームナチュラーレも、靴専用のシュークリームです。

こちらの商品は、M.モウブレイの中でもグレードの高い商品。その理由は、有機溶剤などは使用せずシダーオイル・パームオイルなどの天然の原材料を使っているためです。

乳化性クリームの中でも上級ラインに位置する分、自然な仕上がりにユーザーの満足度も高くなっています。

皮革に必須のやわらかさやうるおいを与え、本来革が持つ長所を損なうことなく美しさを保持することができます。

乳化性クリームは自然な艶が魅力なのですが、こちらのクリームはしっかりとした艶が出ます!

3.コロニル 1909 シュプリームクリームデラックス

出典:化ケノ革

コロニル 1909 シュプリームクリームデラックスは、革本来の質感を楽しみたい方にオススメのデリケートクリームです。

革への浸透力が高いラノリンやシダーウッドオイルを含有することで、バランスの良い保革としなやかさを与えてくれます。

また、フッ化炭素樹脂により撥水効果をもたらし、水や汚れがつきにくいです。

艶は抑えめなので、塗った後にポリッシングクロスで磨き上げると自然な光沢が出てきます。塗った後もベタつかず、さらっとした仕上がりになる特徴があります。

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コロニル1909の効果や使い方など、詳細はこちらの記事をご覧ください。

油性クリーム・保革油(オイル)の特徴と効果

油性クリーム出典;みんくすのぐーぶろ

乳化性クリームと似て非なるものがこちらの油性クリームです。保革油やオイルとも呼ばれ、皮革用クリームと違い水分が入っていません

そのため油性クリームには以下のような効果があります。

  • 艶出し
  • 防水・撥水
  • 栄養(油分)補給
  • ひび割れを防ぐ
  • 水分がないので長持ちしやすい

その中の成分の違いで「ミンクオイル」「ラナパー」「マスタングペースト」の3種類にも分類できるので、その違いをご紹介します。

1.ミンクオイル


出典:Amazon

ミンクオイルとは動物のミンクから取れる動物性のオイルのこと。成分はロウ、動物性油脂、流動パラフィンが含まれており、ツヤ出し・表面コーティングの効果があります。また、革への浸透がよく、革を柔らかくしてくれるのです。

しかし、市販のものにはミンクオイルの中には有機溶剤などが添加された物も多く、爬虫類系・スエード・ヌバック系には使えないので気をつけましょう。

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ミンクオイルの詳しい効果は別の記事で詳しく紹介しておきます。

2.ラナパー

出典;RAKUTEN

ラナパーに含まれるのはほぼ天然由来の成分のため、革だけではなく様々な製品に活用できる汎用性は高いです。

動物性油脂とは違いオーガニックよりのオイルのため、革に負担をかけずにそのままの風合いを楽しみたい人にとっては手放せない逸品になっています。

その成分は蜜蝋(ビーズワックス)、ホホバ油、ワセリン、ラノリンで構成されており、革への浸透性がかなり高く、保湿効果やワセリンによる撥水効果も期待できます。

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ラナパーの有用性は別の記事でも紹介しているのでぜひ参考にしてください。

3.マスタングペースト

出典;RAKUTEN

マスタングペーストとは、革の手入れ用の馬の油のことを言います。

100%天然のホースオイル(馬脂)でできているため、従来のロウや施灸ベースのものと違い、革製品に必要な栄養分を与え、乾燥や水分のダメージから守ってくれます。

その浸透性がミンクオイルと比較してかなり高く、動物皮革全般のメンテナンスに使用することができます。

以下がマスタングペーストの使い方です。

油性クリーム・保革油(オイル)まとめ

呼称成分効果・特徴
油性クリーム 油分・ロウ・有機溶剤 油分やロウなど(栄養)の補給し、革の寿命を長くする。艶を与える。
ミンクオイルロウ・動物性油脂・流動パラフィン動物性油脂のため浸透性が高く、ツヤ出し・表面コーティングの効果がある。
ラナパー蜜蝋(ビーズワックス)・ホホバ油・ワセリン・ラノリン 保湿効果に特化していてい、革を柔らかくする。無色のものが多く、革製品全般に使うことができる。乳化性クリームよりも水分の含有量が多い。
マスタングペースト 100%天然のホースオイル 浸透性が非常に高く、硬い皮に対しても十分浸透する。

オススメの油性クリーム・保革油(オイル)3選

シュークリームのオススメ油性クリーム・保革油(オイル)を3つご紹介します。

1.サフィールノワール クレム 1925

出典:化ケノ革

フランスのサフィールが販売する高級ラインのサフィールノワールです。スムースレザー対応となっています。

成分は、ロウ・油脂・有機溶剤で、ミツロウやカルナバワックスなどにより高濃度の栄養補給が可能となっています。保革にはぴったりの商品です。

油性成分を独自の製法でやわらかいペースト状に加工されており、靴磨きの職人も使用するほどのもの。仕上がりはしっとりとした艶が出ます。

2.ブートブラック アーティストパレット

出典:化ケノ革

しっかりとした艶を出したい方にオススメのオイルです。天然のアルガンオイルが配合され、コードバン(馬の臀部からとれる革)にも使えます。

香りや伸びもよく、塗りやすい特徴があります。また、ワックスのような鋭い艶もあるので、ワックスを使って鏡面磨きをするのが面倒な方にオススメの商品になっています。

油性クリームには水分がないので、下地として使用前に「ブートブラック リッチモイスチャークリーム」を塗ってみてはいかがでしょうか。

リッチモイスチャークリームはどんな色の革にも使用でき、革に優しい中性となっています。抗酸化作用の高いバターとオイルにより、革の劣化がしにくくなる効果がありますよ。

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3.コルドヌリアングレーズ ビーズワックスクリーム

出典:Amazon

動物性油脂の蜜ロウをベースに作られているので、重厚感のある光沢が出るのが特徴です。銀面までいかなくても上品な艶を出したい!という方にオススメです。

こちらもスムースレザーに使用するもので、革の表面に付いた傷にも馴染んで補色してくれます。クリームがやわらかいので、クロスでも指で伸ばしてもOKです。

重量が約230gと容量は多めなので長く愛用できますし、革への”ノリ”の良さに「これじゃないとだめ」というリピーターもいらっしゃいます。

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油性ワックス・ポリッシュの特徴

ワックス・ポリッシュ

艶出しワックスはポリッシュとも呼ばれ、その成分は油性クリームと同じく油分とロウですが、ロウの配合がかなり多く、油分などの栄養補給目的では使えません。

その分、撥水性を高めて傷や雨水から革を守る効果が高くなっています

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オススメ油性ワックス・ポリッシュ3選

オススメの油性ワックスとポリッシュを3つご紹介します!

1.キィウィ シューポリッシュ

出典:化ケノ革

キィウィのシューポリッシュは、初めてポリッシュを使うという方にオススメの商品です。黒用・茶系用・全色用とあり、伸びが良くワックスとしての実力もしっかり持っています。

使用してからしばらくの間、クロスで乾拭きするだけでツヤが持続しますよ。最大の魅力は低価格だという事です。何を使ったら良いか迷う方は是非お試しください!

2.キィウィ パレードグロス

出典:化ケノ革

こちらもキィウィから販売されているワックスですが、シューポリッシュより若干価格は高いものの、それでも手に取りやすい値段で販売されています。

しっかり艶も出て、上品な仕上がりになるという特徴があります。ピカピカの銀面にしたい場合には、この商品を使えばとても満足できると思います。

艶の状態や持続性に定評があり、靴磨きにハマるキッカケになったという方も。

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3.サフィール ノワール ミラーグロス

出典:化ケノ革

こちらはプロも愛用するサフィールノワールから販売されている商品です。ブラック・ダークブラウン・バーガンディ・ニュートラル(無色)のカラーがあります。

プロ仕様なだけあって、仕上がりまでの時間が早いことが特徴です。磨き上げるコツは、クロスに少量取って薄く伸ばすことを数回繰り返してください。

すると、5分くらいで鏡のような輝きが出ます。高級感のある光沢を楽しみたい方は是非お手に取ってみてはいかがでしょうか。

まとめ

出展:Creema

呼び方が違うだけのものや、目的や特徴が違うもの、様々だったと思います。

これに加えて各社の商品名なども混ざってくるとかなり混同しがちになると思いますが、自分がクリームに求めている効果が何なのかをしっかりと把握し、目的と違ったクリームの購入することは避けましょう。

もし、店舗へと足を運んだときにどれを買えばいいか分からなくなったときは、店員にしっかりと目的を伝えた上でおすすめの商品を選んでもらうと良いですよ。

ちなみに以下の記事で用途や素材、製品毎のクリーム選びを解説しています。

革製品にこだわりを持つ方は、ぜひ検討の材料の1つに加えてみてくださいね。