メンズのファッションアイテムになっている「ボウタイ(蝶ネクタイ)」。
コーデのワンポイントになるため、レディース(ウィメンズ)にも人気となっています。
コーデを上品にまとめるボウタイの結び方は、数十種類あります。
リバーシブルで楽しめるボウタイもありますし、大人の男性の嗜(たしな)みとして、手結びのやり方を知っておきたいですよね。
誰にでもできる定番の結び方と、ファッションのアクセントになる結び方を、ピックアップしました。
今回は、メンズのボウタイについて、形・サイズ・結び方・おすすめボウタイなどをご紹介します。
この記事でわかること
ボウタイとは?
ボウタイとは、蝶結び型のネクタイの全般を指した総称です。
もともとは、夜の礼装用のネクタイとして、パーティーなどで使用されていたスタイル。
ルーツは古く、1960年頃にまでさかのぼります。
当時のクロアチア兵たちが、無事の帰還を祈り、妻や恋人から贈られたスカーフを首に巻いていました。
その後、宮廷や市民にもファッションとして広がっていきます。
1800年代になり、その結び目だけに注目した蝶ネクタイが生まれ、ファッションアイテムとして浸透しました。
フォーマル・ビジネス・カジュアルまで幅広く使うことができ、カジュアルであれば、好みの柄や素材を選ぶことができます。
- フォーマル:柄が無い、シンプルな無地が定番。素材は、自然な光沢のあるシルクがおすすめ。
- ビジネス:無地か、派手ではないストライプやドット柄。光沢は控えめなシルク・コットン素材。
- カジュアル(パーティー):好きな色柄・季節感のある素材など、ボウタイファッションを楽しむ。
ボウタイは、ビジネスで使うネクタイより小さめなので、胸元が少し物足りなく感じる人もいます。
気になる方は、ベストやポケットチーフなど、別のアイテムも使ってみましょう。
ポケットチーフは、いろいろな形やデザインがあるため、ボウタイと合わせることでおしゃれさをアップさせてくれますよ。
ボウタイの形
出展:cozy vintage
ビジネス用のネクタイとの大きな違いは、ボウタイがキレイなリボンになるような形になっていることです。
画像のように、太い部分と細い部分があり、くびれを作っています。
ボウタイは大きく5つの形に分けられ、このデザインも完成形ごとに、異なるフォルムになっています。
1.ビッグバタフライ
出展:cozy vintage
リボンとなっている先端部分が太く、大きいものです。
先端の幅が7.6〜8.9cmもあるので、存在感があります。
1番フォーマルで、伝統的なものになっています。
2.セミバタフライ
出展:cozy vintage
現在主流のデザインで、バタフライよりも小型のもの。
先端の幅は5.7〜7cmほどです。
3.ストレートエンド(バットウィング)
出展:cozy vintage
名の通り、コウモリの羽に似ていると言われています。
先端の幅は3.8〜5.1cmほどです。
顔が小さめの方に、似合うデザインです。
4.ポインテッド(ダイヤモンドチップ)
出展:cozy vintage
先端が尖っているものです。
パーティー用とされていますが、カジュアルでも使用できます。
好みがわかれるデザインです。
5.クラブラウンド
ポインテッドと対照的なフォルムなのが、「クラブラウンド」。
ラウンドという名の通り、リボンの先端が丸くなっていて、楕円形に広がるデザインになります。
(しかし、需要が少ないためか、店舗やネット通販でもあまり見かけません。)
クリップ式や金具で止めるタイプ
出展:Amazon
手結びの他に、クリップで簡単に止められる「クリップ・オン」と、サイズ調整が簡単な「プレタイ」があります。
Paul Smith(ポールスミス)やBEAMS(ビームス)などの人気ブランドからは、プレタイが多く発売されています。
ウェイターなどが、仕事をする上で簡単に付けられるように設計されたものなので、上品な雰囲気を出したいなら、手結びの方がおすすめです。
クリップ・オンとプレタイは、ボウタイの手結びを練習の方や、ブランドごとの個性的なデザインでコーデを楽しみたい方に向いています。
ボウタイのサイズ
ボウタイを選ぶ時は、顔の大きさに合わせます。
目尻~顔の輪郭(りんかく)までの間に収まるサイズを選ぶと、バランスよく使うことができますよ。
選ぶ時は、できるだけ着用して、バランスはいいか・似合っているかを確認しましょう。
- 主張が激しいビッグバタフライは、コーデの外しやワンポイントに。
- スタンダードなセミバタフライは、ボウタイコーデのマストアイテムに。
- スマートなストレートエンドは、細身のスーツと相性が◎。
サイズを間違えると、だらしなく見えたり、ダサくなったりするので気を付けてください。
自分が必要なボウタイを、探してみてくださいね。
ボウタイの正しい結び方
ボウタイの特徴などが分かったところで、次にボウタイの結び方についてです。
蝶結びと、交差結びをご紹介します。
①基本の結び方:蝶結び
一番使われている、オーソドックスな結び方が「蝶結び」です。
- 襟(えり)を立て、ボウタイの右側を10㎝くらい短くして、首にフィットさせます。
- 長い方を上にしてクロスし、短い方にくぐらせてゆるく結びます。
※シャツとボウタイの間に隙間ができないよう注意してください。 - 短い方を、リボン型に折ります。
- リボンの真ん中になるよう長い方を垂らして、こちらも折りましょう。
- 4で折り曲げた方(長い方)を、ループに通して結びます。
- 輪になった部分を引っ張り、ボウタイの形や長さを調節し、襟を戻したら完成です。
初めて手結びのボウタイを買った人は、まずこの結び方から練習するといいでしょう。
基本の結び方なので、どんなコーデにも合わせやすいメリットがあります。
②蝶結びのアレンジ「交差結び」
結ぶ角度をちょっと変えるだけで、見た目が大きく変わる「交差結び」です。
こちらの結び方は、ストレートエンドのボウタイを使います。
- 襟を立て、ボウタイの右側を5㎝くらい短くして、首にフィットさせます。
- 長い方を上にしてクロスし、短い方にくぐらせてゆるく結びます。
- 前に垂れた方を、リボン型に折ります。
- 肩にかけていた方を前に垂らし、首元まで持ち上げます。
- 持ち上げたら、ループに通して結びます。
- ボウタイの形や長さを調節し、襟を戻したら完成です。
蝶結びと似た結び方なので、蝶結びに慣れてきて、応用したい方におすすめです。
ボウタイの長さを調節するコツ
ボウタイを結ぶ時、片側を長くして首にかけますよね。
5㎝や10㎝長くする、とお伝えしたのはあくまで目安で、人によって首の太さが違います。
そのため、目安の長さで結んでみても、中にはキレイなリボンの形にできない人もいるのです。
ボウタイの種類によっては、外側から見えない部分に、目印が書いてあるものもありますので、慣れない方は利用してみましょう。
自分の首周りのサイズさえ分かれば、他のボウタイでもサイズ調整ができるようになります。
ボウタイを使ったコーディネート
ここでは、ボウタイを使ったおしゃれなコーディネートを、3つご紹介します。
相性バッチリ!ジャケットと合わせる定番スタイル
出典:WEAR
ボウタイは、フォーマルな場から生まれたので、テーラードジャケットと合わせやすいアイテムです。
写真のコーデは、ストライプ柄のパンツで可愛く仕上がっていますね。
画像のように、トップスをシャツではなくニットにすれば、季節感も表現できます。
足元は革靴に見えますが、実はスニーカーだそう。外出先での実用性も考えられていますね。
クラシックなコーデのアクセントとして活躍
出典:WEAR
チェスターコートとチェックシャツが、ボウタイにピッタリなコーディネート。
画像の男性は、身長が170㎝以下ということを踏まえ、明るい色を上半身に持ってきて、視線が上に来るようにしているそうです。
また、タックイン(シャツの裾をボトムスの中に入れる)により足を長くみせることで、全体的にスマートな印象ですね。
男性からも女性からも、「可愛い!」と好まれるファッションに仕上がっています。
シンプルだけどカッコいい清潔感のあるコーデ
出典:WEAR
大人感を演出したいときに、ベストなコーディネートです。
モノトーンカラーでそろえることで、シックな雰囲気を際立たせています。
小物のサングラスで、さらにクールな印象が増していますが、違った印象にしたいなら黒縁メガネも相性◎。
ボウタイを使いこなせると、ファッションが面白くなりそうですね。
ボウタイの洗い方
ボウタイは、普通に洗濯してしまうと色落ちや型崩れを起こす可能性も。
まず、裏側の選択表示を確認して、「洗濯OK」であれば洗濯ネットに入れて洗います。
また、「ドライクリーニングOK」の表示があれば自分でキレイにすることができますよ。
準備するもの
デリケートなものなので、基本的には手洗いがおすすめです。
- おしゃれ着用の衣類用洗剤
- バケツまたは洗面器
- 清潔なタオル
- ハンガー
洗濯する方法
水で洗っても問題ありませんが、お湯(ぬるま湯)の方が汚れ落ちは良いです。
- 洗面器に40℃くらいのお湯を入れ、そこへおしゃれ着用洗剤を約20ml入れてよく混ぜます。
- 溶液ができたら、ボウタイを浸して5分ほど放置します。
- 5分後、揺らして汚れを落としたら、きれいな水ですすぎます。
- タオルで包んで、水気を拭き取ります。
- 形を整えてハンガーにかけ、風通しの良い場所で乾燥させたら完了です。
汚れを落とす時とすすぐ時は、こすらないように気を付けましょう。素材が傷む原因になります。
50度以上の熱湯は、使用しないでください。
ビジネスからカジュアルまでボウタイをおしゃれに使いこなそう!
出典:WEAR
ボウタイの紹介と、その結び方について説明しました。
ボウタイにすると、同じ結び目が付いていても雰囲気が変わります。
差し色に使いやすいので、さまざまなカラーや柄のボウタイをいくつか持っておくと、ファッションの幅が広がりますよ。