2分で分かる!テーラードジャケットの歴史・変遷を図解で解説。

今では、上にサッと羽織れて簡単に男力を上げてくれる便利なアイテム、テーラードジャケット。
そのテーラードジャケットの歴史をご存知だろうか。

 

普段、何気なく着ているものだが、しっかりとしたルーツが存在する。
そのルーツを意識しながら着ることで、もっと自分のジャケットが好きになるのではないだろうか。

今回はそのルーツを紹介するとともに、細かいネタ・知識を掲載する。

そもそもテーラードジャケットの意味は?

 

テーラードジャケットとは、テーラー(tailor,仕立て人)が素材・型・仕立て方などをしっかりと考案し、作り上げたジャケットである。
ここでは上記の簡単に説明に留めておくこととする。

本記事下部にて、より詳しい説明、スーツとの違いを説明する。

 

[図解]テーラードジャケットが誕生するまでの変遷

 

テーラードジャケットが誕生するまでの移り変わりを図でまとめた。
直感的に理解してくれれば嬉しい。

 

テーラードジャケットの原型はフロックコート

 

フロックコートをご存知だろうか。

 

現在では、主に結婚式で着る機会が多い。

フロックコートは元々、フランスで発祥した昼間の男性用の礼装である。
形としては現在のチェスターコートに近い。

主に貴族が着ていたものである。

乗馬をするイギリス人がニューマーケットフロックを考案

 

フランス人は当時、乗馬をする機会がなく移動手段はすべて馬車であった。
そのため、前の丈が脚に掛かっていても問題がなかった。

しかし、イギリス人(特に貴族)は乗馬をするため、馬にまたがる機会が多い。
その際に前の丈が長いとそれが邪魔になり、乗馬中のシルエットが悪い。

そのため、大胆に丈の前部分をカットすることにより、楽に馬の乗り降りを出来るようにした。

この発想はフランス人になかったため、とても驚かれたようである。

ニューマーケットとは、イギリスにある競馬場である。
そこでこの形のコートが生まれたこともあり、名前に取り入れられている。

 

前部分のカットをなめらかにしたモーニングコート

 

ニューマーケットフロックは、カットの部分にエッジがあったが、モーニングコートはそれをなめらかにした。

モーニングコートの由来は?

何故、モーニングコートと言う名前になったのか。

それは「朝に着ていたから」である。

イギリスの貴族の中では、朝に乗馬をする週間があった。
馬に乗るだけでも良い運動になるため、朝の運動を兼ねて乗馬をしていた。

今の朝のジョギングと同じイメージである。

そして、乗馬をした後に人の家にそのままの服で訪問していた。

元々、イギリスでは人の家に訪問するのは午前中が良いとされていたため、乗馬が終わったその足で行っていた。

そのため、朝に着る服としてモーニングコートと呼ばれるようになった。

幅を大幅にカットした3Bジャケット・上部のボタンを取り除いたローリングダウン

 

ここから急速に現在の形に近付く。

モーニングコートの丈を大幅にカットした形である。
現在、我々が着ているジャケットにかなり形が近い。

唯一異なる点は、我々が着るジャケットは前のボタンが2つのものが定番であるのに対して、3Bジャケットが3つボタンが付いている点である。

上の方までボタンを止められるため、よりフォーマルなイメージを持たせることができる。

ちなみに、「3B」とは3つのボタンと言う意味である。

 

ぱっと見ると、正面のボタンが2つのジャケットに見えるが、良く見ると右襟の折り返し部分にボタンの穴のみ空いている。

基本的にこの第一ボタンは飾りで無理にとめるとスーツ自体の形が崩れてしまうため、開けておくのがベターである

3Bジャケットから2Bジャケットに移り変わる際の中間地点のような印象を受ける。

現在でも使われることはビジネスシーンで使われることは多い。

現在も多用されるスーツ・テーラードジャケット

 

様々な変遷を経て、我々が着ているスーツ・テーラードジャケットに変化した。

基本的に前のボタンは2つである。
俗に「2Bジャケット」とも呼ばれる。

スーツとテーラードジャケットの違い

 

スーツとテーラードジャケット、元々は同じ意味である。
むしろ、スーツのことをテーラードジャケットと呼んでいた。

しかし時代の変化とともに、テーラードジャケットをよりカジュアルに着るスタイルが流行りだした。
シルエットをカジュアル寄りにしたり、素材を変えてコットン・ウールのジャケットが出てきた。

このようなジャケットは主に、街着として着ることを目的に作られている。

そんな中で当初のテーラードジャケットをスーツと呼び、街着に用いる新しいスタイルのジャケットをテーラードジャケットと呼ぶこととした。

根強い人気を誇るダブルジャケット

 

最近では、正面の左右にボタンの装飾を施したダブルジャケットも一部のコアなファンからの支持を集めている。

現在は「クラシック回帰」というスーツ業界の流行を受けて、街着に取り入れるファッショナブルな若者も増えてきた。

バブル期にダブルジャケットが流行したこともあり、少々オヤジ臭い印象で敬遠されがちだが、いま出回っているものはそのようなイメージは持たない。

肩パットもなくなり、シルエットもスリムになっているので若者が着ても違和感を感じない。

たまに見かける、ジャケットのポケットが斜めになっている理由

 

たまにジャケットのポケットが斜めになっているものを見かけるが、あれはどんな意味があるのか。

実は、乗馬をする際のユニフォームとして現在のジャケットのようなものを着ていたイギリス人が、乗馬中にもポケットに手を入れやすいように考案されたのである。

乗馬中は前傾姿勢になるため、デフォルトで斜めにポケットを付けると、乗馬中は垂直に手をポケットに入れることが出来る。

現代では、オーダースーツを購入した人が他のジャケットと違いを付けるために斜めにオーダーすることが多い。

街中が見かけた際には、「これから乗馬をする人なんだ」と思うようにしよう。

まとめ

 

普段何気なく着ているテーラードジャケットも実はこのような変遷があったのである。
もちろん、他の服にもそれぞれのルーツが存在する。

これを機に、いま自分が着ている服にはそれぞれどんなルーツがあるのかを調べてみよう。

更にオシャレをするのが楽しくなるのではないだろうか。