白い革のバッグや財布は、神秘的で素敵ですよね。
しかし、白は「汚れが目立つ色」でもあります。
せっかくキレイな白い革も、使っていくうちに、黒ずみなどによって魅力が損なわれがちに。
では、白い革のバッグや財布をキレイに保つには、どのような方法があるのでしょうか?
今回は、白い革の汚れに合った手入れ方法について、汚れの種類別にご紹介します。
これから白いバッグや財布を買う予定の方も、必見です。
この記事でわかること
【白い革】汚れ別の落とし方
早速、汚れの落とし方を確認しましょう。
ある程度の汚れは自分で落とせるので、定期的に汚れのチェックをして白さをキープできます。
では、汚れの種類ごとに、キレイにする方法を5つご紹介します。
1.黒ずみ汚れの落とし方
出展:Creema
黒ずみは、白い革にとって印象を大きく左右するものと言えます。
バッグや財布は、手に触れる機会が多い分、黒ずみ汚れが目立ちやすいです。
なぜ黒ずみが付くのかというと、革の内部に手垢・油分・埃などの蓄積が原因とされています。
使用するうちに革表面のワックスが落ちて、保護力が落ちることも関わっているのです。
また、革の汚れを落とすには、汚れを拭き取る布選びもポイント。
革用の布は”クロス”と呼ばれ、汚れ落とし・クリームを伸ばす・磨き上げなど用途が広いです。
その中で、汚れ落とし専用とされているのが「リムーバークロス」。
出展:amazon
目が粗めの生地になっています。見た目も触り心地も、ザラっとしているのが特徴です。
この粗さが、革の表面の汚れをひっかいて取りやすくしてくれます。
粗いとはいえ、革を傷つけるほどではないのでご安心ください。
付いたばかりの汚れなら、水気を硬く絞った清潔なクロスで、拭きあげるだけでもキレイになります。
作業後は風通しの良い日陰で乾かし、革がカサついているようなら、薄く保革クリームを塗りましょう。
リムーバークロスを持っていない方は、使い古したTシャツでも代用可能です。
注意点として、革製品は水に弱い点が挙げられます。
水が革にしみ込んでしまうと、シミや色ムラになる原因になるため、水拭きだけとはいえサッと済ませましょう。
2.黄ばみ汚れの落とし方
黄ばみ汚れが出てくるのは、手から移った汗に含まれる皮脂が原因です。
汗は無色で目に見えませんが、皮脂が酸化すると黄色くなって汚れとして現れます。
注意したいのが、黄ばみ汚れは「脂溶性」であるということです。
脂溶性の汚れは水に溶けにくいため、水拭きだけでは落ちません。
汗が革の内部まで浸透していなければ、皮革専用のクリーナーで落とすことができます。
ここでは、汚れ落としで定評のある、ステインリムーバーを使った落とし方をご説明します。
準備するもの
- 馬毛ブラシ
- ステインリムーバー(クリーナー)
- 保革クリーム
- 防水スプレー
- クロス(布)を数枚
防水スプレーは、水汚れ以外に、手垢・ホコリなども付着しにくくする効果があります。
必須ではありませんが、するとしないとでは大きく差が出ますので、使用をおすすめします。
白い革の黄ばみ汚れを落とす手順
出展:Amazon
手入れの前に、革製品の中身をすべて取り出しておきましょう。
- 馬毛ブラシで、丁寧にブラッシングします。
- 水につけたクロスを固く絞り、そこへステインリムーバーを少量付けて、黄ばみ部分を優しく拭きます。
- 汚れが取れたら、表面が乾くまで少し待ちます。
- 少量の保革クリームをクロスに取り、ムラなく塗り広げてください。
- 清潔なクロスで乾拭きして、防水スプレーを30㎝離れたところから噴霧します。
- 通気性の良い日陰に置いておき、乾いたら完了です。
汚れと共に革の油分も少し取れるので、栄養クリームも必要になります。
栄養クリームを塗りすぎるとカビの原因になるので、べたつかないよう、少しずつ様子を見ながら行いましょう。
3.インク汚れの落とし方
出展:HIRAMEKI.
レシートのインク、バッグに入れておいたボールペンなど、インク汚れも白い革につきやすいものです。
何のインクかにもよりますが、ボールペンのインクであれば、革用の消しゴムを使用すれば、キレイに落ちることがあります。
場所を取らないコンパクトな消しゴムは、バッグの中に常備しても邪魔にならず、安い物なら300円ちょっと(高くても1,000円以内)で買えます。
ただ、手軽に落とせる反面、摩擦で落とすので革にダメージを与えやすい方法です。
革靴用のツヤ出しスポンジも、同じような分類ですね(詳しく知りたい方は以下の記事から)。
そのため、手入れする時間がなかったり、汚れに気が付いたのが外出先だったりした時にのみ、限定的に使うことをおすすめします。
研磨剤が入っていると、力加減や、デリケートな革は傷になるので、気を付けてくださいね。
※革用には研磨剤が入っていないものが多いですが、ガンコ汚れ用に研磨剤が含まれている消しゴムもあります。
他には、保革クリームを使った方法もあります。
白い革のインク汚れ:保革クリームを使った落とし方
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使用する道具は2つだけです。保革クリームとクロスを準備してください。
- インク部分にクリームが馴染むように、クロスで塗っていきます。
- 汚れが浮き出てくるまで、しばらく放置します。
- 清潔なクロスで、クリームを拭き取ったら完了です。
インクが革の奥まで入り込んでいなければ、保革クリームで落とすことができます。
汚れが落ちなければ、2~4を繰り返します。
コツは、力を入れずに拭くことです。強くこするとインク汚れが広がってしまうかもしれません。
少し多めにクリームを塗るので、拭き残しがないよう気をつけましょう。
また、インクの汚れは黒ずみになりやすいです。
白い革のインク汚れ:合成皮革の落とし方
合皮素材であれば、黒ずみになる前に、クレンジングクリームの使用がオススメですよ。
準備するものは、綿棒・クレンジングオイル(メイク落とし溶液)・オイルを入れる小さい容器・クロスです。
小さい容器は、ペットボトルのフタなどでも構いません。
- 容器にクレンジングオイルを入れ、綿棒に付けます。
- クレンジングオイルが付いた綿棒を、インク汚れに塗ります。
- クロスでインクを拭き取ります。汚れが落ちなければ、2~3を繰り返して完了です。
トラブルを防ぐために、まずは目立たない場所でテストしてください。
消毒用エタノールを使用する例もありますが、素材にダメージを与える可能性があるため、あまりオススメはできません。
4.カビ汚れの落とし方
初期のカビなのか、全体に広がったカビなのか、状態によって対処法も異なります。
それぞれのカビを見つけたときの、手入れ方法を2つご説明します。
①水拭きする
出展:グリーンショップ
水に濡らした布をしっかりと絞って拭きあげることで、初期のカビを落とすことができます。
擦(こす)らず、拭き取る程度にすることがポイントです。
水拭きの後は、乾拭きで残った水分を拭き取り、風通しの良い日陰で乾かしてください。
乾かした時に、カビ臭さがなくなっていれば、お手入れ完了です。
②専用クリーナーで落とす
出展:amazon
水拭きで落ちなかったら、この方法です。
定期的なケアで、他の汚れと一緒にキレイにします。
汚れ落としから保革までしっかり行うので、革に栄養と油分が行き渡り、保護してくれますよ。
以上の方法を試しても自身で取りきれないカビは、奥深く根付いている可能性が高いです。
無理はせず、プロのクリーニングにお願いしましょう。
- うさちゃんクリーニング 店舗数が多いので、利用しやすいです。
- KOBA 取り扱いブランドが多く、見積もりが簡単で、郵送の依頼もできます。
- 革水 ウイルス除去や独自のレザーサプリメントなど、アフターケアもバッチリです。
一部の業者ですが、クリーニングの参考になさってくださいね。
馬毛ブラシはカビを広げる?
出展:Ganzo
ブラッシングでも、初期のカビを落とすことができます。
しかし、カビの胞子が舞ってしまうため、人や物に悪い影響を与えるリスクがあるのです。
人が吸うと、気管支喘息や鼻炎になる可能性があり、物に付くと、湿度などの環境が整えばカビが生えてきます。
ネットで調べると、馬毛ブラシでカビを落とす方法が書かれていますが、なるべく避けた方がいいでしょう。
ベランダや庭でやるにしても、隣人の洗濯物に付くと、近所迷惑になってしまいます。
ブラッシングのタイミングは、水拭きまたは専用のクリーナーでカビを除去した後、仕上げとして使うなら問題ありません。
5.手垢汚れの落とし方
出展:Creema
手垢がひどくなると、黒ずみの原因になります。
インク汚れと同じく、付いて間もない汚れなら、保革クリームで落とすができます。
準備するものは、馬毛ブラシ・クロスを数枚・保革クリーム・防水スプレーです。
- 丁寧にブラッシングし、クロスに保革クリームを少量取って、手垢汚れの目立つ部分に塗り広げます。
- クリームが革に馴染むまで、風通しの良い日陰で、30分くらい寝かせます。
- 清潔なクロスで乾拭きし、皮革専用の防水スプレーを噴霧します。
- 30分放置し、乾拭きしたら完了です。
防水スプレーが乾くまでの時間は、早いもので20分くらい、長いものだと何時間か置く必要がありますので、注意書きを確認してください。
軽い汚れであれば、消しゴムで落とす方法もおすすめ。
防水スプレーは、革から30㎝以上離れた場所から、全体に噴霧しましょう。
【白い革】基本の手入れ方法
出展:Rakuten
白い革の汚れは、たくさん種類がありますね。
では、白い革をキレイにするためには、どのようなお手入れが必要なのでしょうか。
「汚れたら洗えば良い」ではなく、「日々キレイを保つ」ことがとても重要になります。
準備するものは、革用消しゴム、デリケートクリーム、クロス(または清潔な布)を数枚です。
白い革を水たまりに落としたり、べったり汚れを付けてしまわない限り、保革クリームもクリーナーも出番はありません。
毎日の手入れは、ブラッシングや乾拭きだけで十分です。
逆に、手をかけ過ぎると革にダメージを与えてしいます。
出展:楽天市場
定期的な手入れをするタイミングは、先ほどお伝えした「目立つ汚れがあるとき」と、「革の乾燥がみられたとき」です。
カサカサしている・しっとり感がない・小さなヒビのようなものが増えてきたら、クリームを使った手入れを行いましょう。
- 汚れを消しゴムで落とします。(無理に擦ると革を傷めてしまうため、優しく。)
- クロスまたは清潔な布に、少しだけデリケートクリームをつけて、拭きあげます。
- 乾いた布で、ムラや拭き残しがないように、拭きあげます。
- 風通しの良い日陰で、しっかりと乾かしたら完了です。
汚れが目立ってから行うと、自身では取りきれない汚れとなってしまいます。
手間がかかっても、キレイな財布を保つために、ご紹介した手入れを行ってみてください。
【白い革】汚れをつけないための予防法
出展:C COMPANY
白い革は、清潔な印象を与えるので、できるだけキレイさを保ちたいですよね。
では、汚れをつけないために、気をつけるポイントをご紹介します。
①鞄の中に定位置をつくる
出展:Amazon
小物の白い革の場合、バッグに入れて持ち歩くだけでも、かなり汚れを防ぐことができます。
防犯面も考慮し、メイン収納にあるジッパーポケットを財布専用にするなど、決まったところに財布を収納しましょう。
他の物と擦れづらくなるので、汚れが付きにいだけでなく、四隅の色落ちやボロボロになるのも防げます。
定位置を決めるのは実用性もあって、探すことなくサッと取り出せるのも利点ですね。
収納が増えるバッグインバッグや、中身が見えるクリアポーチを使うと、一目で分かるので時短になります。
②直射日光を避ける
直射日光が当たると、革が傷むスピードが早まるので、白い革が黄ばむ原因になります。
このように、黄ばみの原因には「皮脂汚れ」の他に、「劣化(れっか)」も該当するのです。
皮脂汚れとの大きな違いは、クリーナーでは落ちないこと。
革自体がダメージを受けて変色しているので、新品と同じ色に戻すのはほぼ不可能です。
別の色に塗り直す方法がないこともないですが、白い革は染め方の特徴から、塗り直すのが困難な色とも言われています。
合皮なら、寿命が短いので思い切って買い替えるか、本革なら、専門の業者さんに相談してみましょう。
白だと黄ばみが目立って、革製品の味が損なわれ、見た目の印象が悪いです。
なるべく傷まないように、クリームを使った手入れや、保管場所に注意しましょう。
③防水スプレーを使用する
出展:Amazon
白い革の製品を購入したら、使い始める前に防水スプレーをかけましょう。
スプレーは近づけすぎず、ムラがないよう全体に吹きかけてください。
また、白い革の素材によって使い分けるものがあります。
- スエードやヌバックなどの、起毛皮革。
- クロコダイル(ワニ革)やパイソン(ヘビ革)などの、爬虫類皮革といったデリケートな革。
これらは、専用を使用しなければなりません。
手入れ後の仕上げに使用するにしても、素材に適しているかどうか確認しましょう。
こちらの記事では、防水スプレーの使い方や、ポイントなど詳しい内容がまとめてあります。
白い革の汚れを落としてキレイを取り戻そう!
出展:RyuRyumall
「白=汚れが目立つ色」で、なかなか手にしない方もいらっしゃるかと思います。
しかし、白は気品があって素敵な色ですし、金運がアップする縁起の良い色でもあります。
日々のお手入れや汚れの落とし方を知れば、お気に入りになること間違いなしですよ。
ぜひ、あなたも白いお財布を手にとってみてくださいね。